MIXerさん(ミキサー/MIX師)さんは、大抵MIXを依頼する時には、こういうことに注意してくださいということを公開しています。
MIXerさんによって、若干の違いはあるものの、多くの人に共通している注意点を取り上げたいと思います。
MIXerさんに依頼する時の8つの注意点
- 頭出しをしておく。(頭合わせとも言います)
- ファイルは、サンプリングレート:44100kHz/ビット深度:16bit のwavファイルで書き出す。
- ボーカルのwavファイルはモノラルで書き出す。
- ファイル名を分かりやすくしておく。
-
オケ音源も合わせて渡す。
(ニコカラはダメ。キー変更する場合は相談する。) -
要望をまとめて伝える。
(テキストファイルにまとめておくと良い) - 締め切りの要望を伝える。
- 送るファイルをZIPで圧縮する。
この8つの点に注意しておけば、大抵の場合は大丈夫です。
ちなみに要求されることは少ないですが、
本家動画のURLを伝えてあげると、喜ばれます。
これら以外に、次のような条件を挙げるMIXerさんもいます。
- オーディオ・インターフェースを通して録音していること。
- 音割れしている音源はダメ。(これは当然なので通常入っていません)
- 確実に投稿するものだけ。
自分が依頼するMIXerさんの注意点や条件に合わせて、対応しましょう。
分かりにくい注意点について、少しだけ補足しておきます。
頭出し(頭合わせ)ってなに?
頭出し(頭合わせ)というのは、
オケと自分が歌った録音のタイミングをぴったり合わせること
です。
そして、ぴったり合わせたボーカルを書き出す時に、
ボーカルの空白部分もそのまま書き出す
ということです。
(例えば曲のイントロから歌い出しの部分も空白だけどそのまま書き出すということです。)
詳しい説明は省きますが、マイクを通して録音すると、
自分では完璧にタイミングを合わせて歌っていても、録音された音はちょっと遅れる。
これを、きちんとオケと録音した歌が
ぴったり合うように直す必要があります。
ちなみに、なぜこれをMIXerさんがやらないのか、というと、
リズムへのノリ方は、歌い手によって様々なので、どうノリたいのかはMIXerの方では分からない
からです。
極端な例を出すと、歌謡曲や演歌では、後ノリという、
楽曲よりも少し遅れて(ためて)歌うという技法が使われます。
このタメを作りたいか、作りたくないのかというのは、
MIXerさんの感覚では分からない、ということです。
(一例です。演歌ほどためる楽曲はボカロにはそうそうありません)
歌い手さんと密に連絡を取り合いながらMIXをするMIXerさんの場合は、
かなり細かい表現を伝えられるので、頭出しも特に必要ないことがあります。
しかし普通は、MIXerさんが大体自分の感覚でMIXします。
もっとも、「頭出しくらいやっておいて欲しい、面倒だし」
という理由の方も沢山います。
サンプリングレートとビット深度は何でこれなの?
サンプリングレートとビット深度は、簡単に言うと、音質を表しています。
ほとんどのMIXerさんは、
サンプリングレート:44100kHz/ビット深度:16bit
を指定していますが、その理由は、それがCD音質だからです。
皆さんの手元にあるCDはどれも、
このサンプリングレートとビット深度の音で出来ています。
それがオーディオデータ(音楽データ)の規格です。
当然、ボカロPさんが公開しているオケも、この音質で作られています。
ですから、その音質に合わせてボーカルも書き出して下さい、
ということになります。
ボーカルは何でモノラルで書き出すの?
ボーカルを録音する時は、当然マイクを使います。
マイクというのは、どのマイクも録音する時はモノラルです。
MIXerさんは、出来るだけ素に近い音源が欲しいのが普通なので、
モノラルをステレオ変換したもの、や
音量を大きくしたもの
は嫌いです。
加工は全てこちらでやります。
というのがMIXerさんのスタンスです。
なので、マイクで通常録音した状態の、
モノラルで書き出して下さい、となります。
ファイル名を分かりやすくしておく
ファイル名を分かりやすくしておくのは、MIXerさんがファイル名を見ただけで、
それが何かわかるようにするため
です。
例えば、メインのボーカルラインには、
”メインボーカル.wav”
みたいな名前を付けます。
ハモリがあれば、
"上ハモ.wav"や"下ハモ.wav"
などになるでしょう。
他にも"オク下コーラス.wav"や、"セリフ.wav"なんかも考えられます。
MIXerさんが音源の中身を全部聞かなくても分かるようになっていると、作業もしやすいですし、その分早く出来上がりますから、ぜひ分かりやすい名前をつけておきましょう。
MIXerさんに依頼する時の注意点は以上です。
このあたりは、どのMIXerさんでも大きな違いはないです。
ただ、時々特別に、
Audacityでの書き出しは、ずれることがあるのでやめて欲しい
というような特別な注意があることがあります。
自分が頼むMIXerさんと一緒に、良い作品を作りましょう。
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