オーディオ・インターフェースって名前からしていかにも難しそうです。
でも、歌い手にとって、オーディオ・インターフェースについて知っておいた方がいい機能は、次の3つだけです。
- マイクのノイズを取ってくれる。
- コンデンサーマイクに電源を供給してくれる。
- 生放送でステミキできる。
これだけ知っていれば、特に問題ありません。
あとは使っていくうちに、なんとなく分かってきます。
じゃあ、そんなオーディオ・インターフェースは、何を選んだらいいのでしょうか?
歌い手さんが使っているオーディオ・インターフェースの種類は、実はそんなに多くありません。
値段や機能を考えるとどうしても、いくつかに絞られてしまうからです。
多くの歌い手さんが使っているオーディオ・インターフェースは、大体次の種類に絞られます。
- ROLAND(EDIROL) UA-4FX
- ROLAND TRI-CAPTURE
- ROLAND QUAD-CAPTURE
- ROLAND OCTA-CAPTURE
- ALESIS MultiMix 8 USB FX
- Mackie ProFX8
では、この中で何が自分に合っているのかを探すために、
一つ一つ歌い手から見た特徴を説明していきますね。
ROLAND(EDIROL) UA-4FXの特徴
![]() |
色々な歌い手のサイトを見ていても、
いまだにこのインターフェースが出てきますね。
既に販売が終了しているのに、
いまだにUA-4FXが歌い手に支援されているのには、
理由があります。
それは、機体が小さくて機能がシンプルなのに、
歌枠で使うリバーブ(エコー)が簡単にかけられるから、です。
(ただし、オケにもリバーブが入ります。)
このあとにTRI-CAPTUREやQUAD-CAPTUREが出ましたが、
そのままではリバーブ(エコー)が使えないので
買い換えずに使っている人が今も多くいます。
特徴をまとめるとこんな感じです。
- 生産が終了しているので、中古しかない。
- コンパクトで置き場所に困らない。
- 機能がシンプルで使いやすい。
- リバーブ(エコー)をかけられる。(ダブリング等もできる)
- 価格はちょっとだけ高め。(中古で20,000円前後)
- ステミキの方法が少し面倒。(ステミキの方法は水おいしいです。さんが詳しいです。)
- ダイナミックマイクの音量が少し小さい。
ROLAND TRI-CAPTUREの特徴
![]() |
TRI-CAPTUREはUA-4FXが歌い手に凄く売れたので
機能をシンプルに、価格を安くして、
歌い手さん向けに売り出された製品です。
しかし、そのままではリバーブ(エコー)がかけられないという不満が出ました。
リバーブ(エコー)は別の方法(水おいしいです。さんが詳しいです)でかける必要があります。
それでも、生放送をする機体としては、安くて良いものです。
特徴をまとめるとこんな感じです。
- コンパクトで置き場所に困らない。
- 機能がシンプルで初心者にも使いやすい。
- リバーブ(エコー)がそのままではかけられない。
- 価格が安い。(15,000円前後)
- ステミキが簡単。
- 録音音質がいまいち。(という評価がある)
ROLAND QUAD-CAPTUREの特徴
![]() |
QUAD-CAPTUREは、TRI-CAPTUREをより良くしたものです。
より良くなっているので価格が少し高くなっています。
録音とか簡単なMIXができるDAW(SONAR X1 LE)が付属しているので、
フリーのDAWを使う必要がありません。
しかし、残念ながらやはりそのままではリバーブ(エコー)をかけられません。
ですが、生放送と録音まで考えると、
バランスのとれた、いい機体です。
特徴をまとめるとこんな感じです。
- コンパクトで置き場所に困らない。
- 機能がシンプルで初心者も困らない。
- リバーブ(エコー)がそのままではかけられない。
- 価格はちょっと高め。(25,000円前後)
- ステミキが簡単。
- DAW(SONAR X1 LE)が付属している。
ROLAND OCTA-CAPTUREの特徴
![]() |
Roland 24-bit/192kHz Hi-SPEED USB Audio Interface OCTA-CAPTURE UA-1010 |
OCTA-CAPTUREは、これより前のTRIやQUADと名前が似ていますが、
機能と価格からみて、ほぼ別モノです。
お金に余裕があり、ミキサーの知識があれば、
買ってみてもいいかもしれませんが、
あまり初心者向きではありません。
しかし、機能は充実しています。
(ミキサー機能が搭載されています。)
もちろんリバーブ(エコー)もかけられます。
よく、OCTAのリバーブ(エコー)機能が
TRIやQUADにあったら、もっと売れたと言われます。
特徴をまとめるとこんな感じです。
- 幅が少し広いけど、そこそこコンパクト。
- 多機能で、SEND量を決めたりPAN振りもできる。
- リバーブ(エコー)がかけられる。
- 価格が高い。(50,000円以上)
- DAW(SONAR X1 LE)が付属している。
- 録音品質が最高。
次の2機種は初心者の方は機体のデザインを見ただけで、
「無理!」となってしまう人が多そうです。
でも、あえて載せたのは、多機能な割に安い、からです。
TRI-CAPTUREやQUAD-CAPTUREには
リバーブ(エコー)機能がありません。
しかし、値段は大して変わらないのに、
次の2機種にはリバーブ(エコー)機能以外にも
色々機能があるので、生放送で色々できます。
ALESIS MultiMix 8 USB FXの特徴
![]() |
MultiMix 8 USB FXは、
オーディオ・インターフェースとミキサーを合わせた機体です。
初心者向けではありませんが、
ミキサーの機能も使いたいという人には良い機体だと思います。
リバーブ(エコー)などの効果も使えますし、
イコライザーも使えます。
価格も安いので、ミキサー機能があっても大丈夫、
という人や、買ってから覚えます!
という人には、とても良いと思います。
特徴をまとめるとこんな感じ。
- 機体が大きいので、置く場所を選ぶ。
- 多機能でミキサー機能が使える。
- リバーブ(エコー)をかけられる。
- スイッチが多くて、初心者に向いていない。
- 値段が安い。(15,000円前後)
- ステミキが簡単。
- 音質が軽い。(という評価がある)
- DAW(Cubase LE)が付属している。
補足ですが、次のproFX8と比較した時に、
モニタリング音(ヘッドフォンに来る自分の声)をOFFにできる、
という特徴もあります。
Mackie proFX8の特徴
![]() |
proFX8もオーディオ・インターフェースとミキサーを合わせた機体です。
MultiMix 8 と同じように、初心者向きではありませんが、
ミキサー機能も使いたい人には、良い機体です。
価格はMultiMix 8 より少し高いですが、
音質評価も良く、重量感もあり、使い勝手も良いです。
特徴をまとめるとこんな感じです。
- 機体が大きいので置く場所を選ぶ。
- 多機能でミキサー機能が使える。
- リバーブ(エコー)がかけられる。
- スイッチが多くて初心者向きではない。
- 値段は普通。(25,000円前後)
- ステミキが簡単。
- 音質に問題はない。(ただし、環境によってノイズが入ることがあるらしい)
まとめ
オーディオ・インターフェース選びは、
どれも一長一短で困りものですね。
ですが、長く使うものなので、
できれば自分に合ったものを選びたいものです。
最後に、タイプ別に機体をおすすめしておきます。
あくまで一つの考え方なので、
必ずこれを買え!ということではありません。
こんな風に選んでもいいんじゃないかな、
というくらいのものです。
参考にしてみてください。
お金をかけられない人は…
を選びましょう。
機能がシンプルでリバーブ(エコー)を簡単にかけたい人は…
を選びましょう。
機能がシンプルでバランスがいいものを選びたい人は…
を選びましょう。
お金をかけられて、音質にこだわりたい人は…
を選びましょう。
多機能で、バランスがいいものを選びたい人は…
を選びましょう。
今回は以上です。
使うオーディオ・インターフェースは決まりましたでしょうか?
さて、次回の歌ってみたどっとねっと。では、録音に使うソフトの選び方をお話します。
>次回 録音に使うソフトの選び方
関連記事


